
若き現場リーダーの皆さんへ 第四回「はじめてリーダーになる君へ」(現場リーダー、基本行動のステップ、一歩踏み出す)
5月11日
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3歳の孫の誕生日…
(現場リーダー、基本行動のステップ、一歩踏み出す)
3歳になる孫へのプレゼントを探しに地元の書店に行ってみました。

児童向けの多種多様な書籍に驚き暫く悩んだ末、3歳児以降を対象とした「国旗の成り立ち」の絵本を購入しました。
1日10分、親が国旗の絵柄の意味をその国の生い立ちを交えて平易に、読んで聞かせる絵本だったからです。共働きで忙しい息子夫婦家族が、1日10分でも国旗を通じて世界の話をしてくれたら嬉しいなと感じたからです。押しつけがましいでしょうが、世の祖父母の一般的な願いだろうと思います。
書店で偶然見つけた書籍
(現場リーダー、基本行動のステップ、一歩踏み出す)

その書店で沢山ある児童向け書籍を眺めていたところ、こんな本が目につきました。
「はじめてリーダーになるきみへ」(立正大学教授の鹿嶋眞弓著)。
シラズヲシル会で、課題テーマの一つとしている“現場リーダー育成”に関連する書籍が児童書コーナーにあるとは。小学校中学年から中学生が対象と記載されています。
所謂リーダー本は、多種多様で数も多いですが児童向けはあまり見かけません。
検索してみると、早くて12~3歳ごろからを対象とした書籍がいくつか見当ります。
児童向けは珍しい、何かヒントや原理原則の様な事が平易に記されているかもと、日頃利用
している地元(八王子市)図書館で探したところ、有ったので借りて読んでみました 。
内容は11ステップで絵を添えて説明されています。各ステップ要旨は、以下の様に順番に
「見出し」と、具体的な行動を例としてわかり易く纏めています。
⑴ 憧れリーダーをまねる。サブリーダーとして支える。
⑵ 沢山の意見が集まると、良いアイデアが生まれる。
⑶ 目標を立て共有する。
⑷ 意見を整理し納得できる目標を決める。
⑸ 目標達成のためにやるべきことを考える。
⑹ 計画を立てる。
・できることを書き出す
・ステップ(順番)と期限を決める
・達成できたか確認する
⑺ 自分から行動してお手本を示そう(ありがとう、助かった、嬉しい)。
⑻ 仲良しと一緒にやってみる。誰かの行動を手伝ってみる。
⑼ 周りの人を努めて助けよう。
⑽ 誰か困ってないか声掛けよう。
⑾ さあ、やってみよう。仲間に声掛けよう。
何と、取り組み始めた「現場リーダー育成研修」のステップ・テーマに酷似しているのです(笑)。しかも小学校中学年が対象ですよ!
参考:研修案内URL
https://www.shirazuoshiro.com/_files/ugd/c6e1f4_c266528c6f3d423392a966561c6a2674.pdf
「リーダーになるきみへ」のコアメッセージ
(現場リーダー、基本行動のステップ、一歩踏み出す)
この書籍と研修内容の主な違いは、各ステップの要所で少し高等?な手法・手段を用いていることでしょうか。

何故高等な手法を用いるのか?それは、ビジネスリーダーとして取り組む課題テーマの難易度が高くなるから、またチームメンバーの数の多さや特性・価値観の相違が生じたり等、より複雑性が増すからなのでしょう。
手法は一度手に入れてしまえば、どこでも使える武器になります。厚労省の定める「ポータブルスキル」と言われる領域です。身に着けて損はないと思います。
この書籍も、リーダー像を描き、課題抽出して目標を明確にし、PDCA(計画実行から目標
達成評価までの一連の行動プロセス)を回すこと、周りの友達(チームメンバー)と協力して目的達成するため「コミュニケーション」を自ら行う事の大切さを示しています。
この書籍は(誰でも)リーダーになる(なれる)ための基本行動のステップを示していると言えます。
幼少期にこのような行動を取れる(この行動が楽しいと感じる)ようになれば、大人になってどの様な環境に置かれても自然に仲間・チーム・組織を支える(リード)行動を取れるようになると想像できます。であれば、身に着けるなら早い方が良いと思うのです。
この基本行動を理解し、「その通り」と腑に落ちる(納得する)なら、このステップに従い行動してみましょう。きっと自分も相手もお互いに何か有益(自分にとってプラス)なことを感じて、信頼関係が生まれウィン⁻ウィン(相互利益)関係に繋がるので楽しくなるだろうと確信します。

やってみる、一歩を踏み出す「ワクワク感」
自分のモノにするには一歩踏み出す(やってみる)ことが必須ですが、必ずしもステップ1から始める必要は無く、自分が出来そう、やれそうなステップから始めれば良いと思います。
何か手ごたえを感じながら、他のステップをやってみる、これを繰り返していけば良いのです。
先日、四国遍路歩きで徳島県を巡りました。所謂一番札所から順番に巡る順打ちですが、88か所を一気にめぐるのは体力的、時間的に困難なので、同年代の4人メンバーでレンタカーを利用し、1週間で23か所を無事巡りました。この秋に高知県、来年の春と秋で愛媛県、香川県を巡り88か所完結という行程計画です。
巡り方は乱れ打ち、区切り打ち、一国打ち、逆打ち等々、決まった順番や必ずしも歩きでなければならないという事はありません。自分のペースで一歩づつ目標に向かって進めば良いのです。
無理する必要はありません。計画通りいかなくても、困り事があっても助けてくれる仲間や他人が必ず居ます。珍道中ですが、未知の経験はワクワクします、先々には楽しい事が待っています。そう思えれば一歩踏み出さずにはいられません。これをハマるというのでしょう。
一歩踏み出せれば、誰でもリーダーになれます。その人の特性や強みを活かしたリーダーがあちこちに見られる様になったら本当に素敵です。この6月から始まる「現場リーダー育成研修」がその一助になればと念じてやみません。皆さまにお目に掛かれる日を楽しみにしています。
筆者:屋代 喜久
